アイマスクは光を、耳栓は音を防ぎ、ホットアイマスクは目元に温かさを足します。
名前が並ぶことの多い3つですが、防ぐもの・足すもの・使う時間がそれぞれ違います。
迷ったときの決め方
光がまぶしくて寝つけないなら、寝ている間つけておくアイマスク。
物音で目が覚めるなら、耳栓。
ただし呼びかけや警報も聞こえにくくなる点と引き換えです。
寝る前に目元を温めて一息つきたいなら、ホットアイマスク。
寝ている間も使えるかは製品ごとに違います。
困りごとが2つ重なっているなら、2つを組み合わせて使えます。
光・音・目元のどれに困っているか
同じ「眠れない」でも、道具を選ぶ前に、何が気になって目が開いてしまうのかを1つに決めておくと、買ってから使わなくなる失敗を防げます。
| 困りごと | 道具 | 使う時間 |
|---|---|---|
| 光がまぶしい | アイマスク | 寝ている間 |
| 物音で目が覚める | 耳栓 | 寝ている間 |
| 目元を温めたい | ホットアイマスク | 寝る前 |

光の悩みは、カーテンのすき間や家電のランプなど、部屋の側で減らせる場合もあります。
部屋の明るさや音を寝床から確かめる手順は、「眠れない夜に寝具と寝室から見直す順番、温度・明るさ・音・寝具のチェックリスト」の記事でチェックリストにしています。
部屋の側で減らせない光と音を、体の側で防ぐのが、アイマスクと耳栓の役目です。
反対に、着けている感覚がどうしても気になる人は、先にカーテンの合わせ目を留める、家電のランプを覆う、といった部屋の側の工夫から始めたほうが続きます。
アイマスクは、光の入り方と寝る向きで形を選ぶ
夏は朝5時前に外が明るくなり、カーテンのすき間から入る光で、目覚ましより早く目が開くことがあります。
その光をふさげるかは、光がどこから入ってくるかと、横向きで寝る時間がどれくらいあるかで、合う形が変わります。
平らな形と、目のまわりが立体の形
平らな布の形は、薄くて軽く、横向きで顔の側面が枕に当たっても、厚みが気になりにくい作りです。
一方で、鼻の両脇やほおとの間にすき間ができやすく、下から入る光が気になる人には物足りないことがあります。
目のまわりがカップ状にふくらんだ立体の形は、まぶたやまつげに布が触れにくく、目を開け閉めしても圧迫を感じにくい作りです。

鼻の部分に光を止める布やひだがあるものは、すき間からの光をさらに減らせます。
ただ、立体の形は厚みがあるぶん、横向きで寝ると枕に押されて位置がずれることがあります。
どちらの形でも、光がどこから入るかは、着けたまま明るい部屋で目を開けてみると分かります。
目の下から光が見えるなら鼻まわりの作り、横から見えるならこめかみまで覆う幅の広いものを選ぶ、という見分け方です。
横向きで寝るなら、厚みとベルト
横向きの時間が長い人は、こめかみの部分が薄い作りかどうかを見ます。
ベルトは、ゴムだけのものより、マジックテープなどで長さを調整できるもののほうが、締めつけの強さを自分で決められます。
朝起きたときに耳の上やこめかみに跡が残る、頭が締めつけられる感じがするなら、ベルトがきつすぎるサインです。
肌に当たる素材
- シルク:なめらかで、肌や髪にこすれる感じが少ない
- 綿:汗を吸いやすく、季節を問わず使いやすい
- ウレタンのクッション入り:顔の形に沿って、すき間ができにくい
毎晩顔に触れる物なので、洗えるか、替えのカバーがあるかも、選ぶときの分かれ目になります。
耳栓は、音の種類と耳の形で素材を選ぶ
深夜に家の前を通るバイク、隣の部屋のいびき、上の階の足音では、同じ耳栓でも小さくなり方が違います。
どの音で目が覚めるかと、耳の奥に物が入る感じが平気かどうかで、入れ方の違う3つの素材から選びます。
| 素材 | 入れ方 | 向く人 |
|---|---|---|
| フォーム | つぶして入れる | まず試す人 |
| シリコン粘土 | 入口をふさぐ | 奥が苦手な人 |
| ひだ付き | 差し込む | くり返し使う人 |
フォーム(やわらかいウレタン)は、指で細くつぶして耳に入れると、中でゆっくりふくらんで穴をふさぎます。
シリコンの粘土状のものは、耳の穴の奥まで入れず、入口にかぶせてふさぐので、奥に物が入る感じが苦手な人に向きます。
ひだ付き(フランジ型)のものは、何段かのかさが耳の穴に合わせて縮み、洗ってくり返し使えるものが多い形です。
入れ方と、耳の穴の大きさ
フォームの耳栓は、入れ方しだいで音の小さくなり方が変わります。

多くの製品では、細くつぶしたあと、反対の手で耳の上を後ろ上に軽く引いて耳の穴をまっすぐにし、そのまま入れてふくらむまで指で押さえる、という手順が説明されています。
入れたあとに自分の声がこもって聞こえるなら、穴がふさがっている目安です。
耳の穴の大きさは人によって違い、大きすぎる耳栓を無理に入れると、朝に耳が痛くなることがあります。
サイズ違いが入ったお試しの組み合わせから始めると、自分の耳に合う大きさを見つけやすくなります。
遮音の数字と、防ぎにくい音
パッケージに「NRR」「SNR」といった遮音性能の数字が書かれている耳栓があり、数字が大きいほど、音を小さくする力が大きいことを示します。
ただし、上の階の足音や、トラックの走行音のような低く響く音は、数字の大きな耳栓でも残りやすい音です。
話し声やいびき、ドアの開け閉めのような音は、低い音に比べると耳栓で小さくしやすい音です。
家族のいびきが気になる場合の寝室の工夫は、「いびきと寝具のQ&A、枕・寝る向き・マットレスで変わるのか、受診を考える目安」の記事でも取り上げています。
耳栓を使うときに守りたいこと
家族の呼びかけ、火災警報器、目覚ましの音も聞こえにくくなります。
使う夜は、目覚ましの音量を一度確かめてから寝てください。
耳の穴の奥まで強く押し込まない。
使い捨てか、洗って使えるかは製品の表示に従う。
耳の痛み、かゆみ、聞こえにくさが続くときは、使うのをやめて耳鼻咽喉科に相談してください。
ホットアイマスクは、温め方と、寝ながら使えるかで選ぶ
明かりを消す前の10分ほどを、目元を温めながら目を閉じて過ごす時間にするのが、ホットアイマスクの使い方です。
選ぶときの分かれ目は、どうやって温まるかと、寝入ったあとも着けたままでよい作りかの2つです。
| 種類 | 温まり方 | 向く使い方 |
|---|---|---|
| 使い捨て | 袋を開けると発熱 | 外出先・旅先 |
| 充電式 | 電気で温める | 毎晩使う |
| レンジ式 | 電子レンジで温める | 電気を使わない |

使い捨てのものは、袋から出すと中の素材が空気に触れて温まり、温かさが続く時間は製品ごとに表示されています。
充電式やUSBでつなぐものは、温度を何段階かで選べたり、切タイマーが付いていたりするものがあり、毎晩同じ時間だけ使いたい人に合います。
電子レンジで温めるものは、小豆などの中身を温めて使い、温める時間と出力は製品の表示どおりにします。
寝る前の時間に使い、明かりを消す前に外す、という使い方なら、どの種類でも選べます。
毎晩使うつもりなら、商品ページの次の表示を見比べると、使い勝手の差が分かります。
- 温度の段階:何段階で選べるか、いちばん低い温度はどれくらいか
- 自動で切れるまでの時間:寝入ったあとに温め続けない作りか
- 電源のとり方:充電式か、コードでつなぐか、コードの長さは寝床から届くか
- 肌に当たる部分:カバーを外して洗えるか
ホットアイマスクを使う前に
温度・使う時間・寝ながら使えるかは、製品ごとの表示と取扱説明書に従ってください。
同じ場所を長く温め続けると、心地よい温かさでも低温やけどになることがあります。
熱いと感じたらすぐに外す。
緑内障など目の病気がある、目の手術を受けた、目に違和感や痛みがあるときは、使う前に眼科に相談してください。
コンタクトレンズは外してから使う。
肌に赤みやかゆみが出たら使うのをやめる。
温めたあとの心地よさは人によって感じ方が違い、目の疲れが取れる、よく眠れる、といった効果を約束するものではありません。
寝る前の決まった時間に目を閉じて過ごすための道具、と考えると選びやすくなります。
組み合わせて使う3つの場面
夜勤明けに、昼の部屋で眠る
昼の光は、カーテンを閉めてもすき間から入りやすいので、目のまわりが立体のアイマスクで光をふさぎます。
外の車の音や家族の生活音が気になるなら、フォームの耳栓を足します。
起きる時刻が決まっているなら、目覚ましは、耳栓をしていても気づける音量か、振動で知らせる方法にしておくと寝過ごしを防げます。
隣の人の読書灯がまぶしい
寝る時刻が違う2人なら、平らな形のアイマスクが横向きでも使いやすい形です。
読書する側は、手元だけを照らすクリップ式や首の角度を変えられるベッドライトにすると、光が隣の顔に向きにくくなります。

寝る直前までスマホを見てしまう
寝床に入る前に、ホットアイマスクで10分ほど目を閉じる時間を作り、外したらそのまま明かりを消す流れにします。
寝ている間は、必要ならアイマスクに替えます。
読書灯・ベッドライトを足すなら
隣の人のまぶしさを、アイマスクではなく光の側で減らしたいときは、ベッドライトの選び方で差が出ます。
- 光の向き:首やアームを曲げて、手元だけに光を向けられるか
- 明るさの段階:本が読める明るさから、足元が分かる程度まで下げられるか
- 光の色:白っぽい光より、オレンジがかった電球色を選べるか
- スイッチの位置:寝転んだまま、手を伸ばして消せる場所にあるか
寝転んだまま消せる位置にスイッチがあるだけで、読み終えてから明かりを消すまでに起き上がる手間がなくなります。
着けて寝る物と、寝る前に使う物を分ける
どの場面でも、寝ている間に着けておくのはアイマスクと耳栓、ホットアイマスクは寝る前の道具という分け方が基本になります。
アイマスクと耳栓は、使い始めの数晩は着けている感覚が気になって目が覚めることがあります。
朝起きると外れている日が続くなら、ベルトの締めつけか、目元の蒸れが気になっていることがあり、ベルトの長さや肌に当たる素材を変えると続けやすくなります。
着けたまま寝入れるかどうかは、同じ物を1週間ほど続けてから判断しても遅くありません。


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