冬の初めに買った布団乾燥機が、年が明けるころには押し入れの奥にしまわれたまま、ということがあります。
理由をたどると、本体の性能よりも、買う前に思い描いていた使い方とのずれに行き着くことが少なくありません。
裏を返せば、後悔しやすい場面を先に知っておけば、買う前に見る点はかなり絞れます。
使える布団の素材や、運転中の注意は製品ごとに違うため、取扱説明書と本体の表示がいちばん優先です。
後悔の場面から逆に引く
| 後悔したこと | 原因 | 選ぶときに見る点 |
|---|---|---|
| 足元まで温まらない | 布団が大きい | マット式か吹き出し口2つ |
| 出すのが面倒 | マットの準備 | 毎晩ならマットなし |
| 置き場所がない | 本体の大きさ | 寝室の置き場所 |
| 音が気になる | 寝る直前に運転 | 運転する時間 |
| 寝ている間も寒い | 使い方の想定違い | 電気毛布と分担 |
当てはまりそうな行があれば、その行の見出しから読むだけでも、買う前に避けられる失敗が見えてきます。
先に知っておきたい、2つの方式
布団乾燥機は、温風を布団の中へ送る方法で大きく2つに分かれます。
マット式
布団の間に専用のマットを広げ、本体からホースで温風を送り込む方式です。

マットの中を温風が通るので、布団の広い範囲に熱が行き渡りやすいのが良いところです。
その代わり、使うたびにマットを広げて、終わったらたたむ手間があります。
マットなし(ノズル式・ホース式)
本体から伸びるノズルやホースの先を、布団の間に差し込むだけで使える方式です。

準備と片付けがすぐ済むので、毎晩使う前提なら続けやすいつくりです。
一方で、吹き出し口から遠い場所は温まりにくく、大きな布団では足元や端に温度のムラが出やすい面があります。
吹き出し口を2つ持つ製品や、ノズルの向きを変えられる製品は、このムラを抑える工夫をしています。
マットなしの中には、ホースを使わず、本体から折りたたみのノズルを起こして差し込む小型のものもあります。
ホースがないぶん片付けはさらに楽ですが、本体を布団のすぐそばに置く必要があるので、ベッドの横に置き場所があるかを見ておきます。
後悔1:思ったほど温まらない
布団の大きさと吹き出し口が合っていない
ダブルなど大きめの布団に、吹き出し口が1つのマットなしを使うと、温風の届く範囲より布団のほうが広くなります。
「足元が冷たいまま」という不満は、この組み合わせで起こりやすいです。
ダブル以上の布団や、2人で寝る布団を温めたいなら、マット式か、吹き出し口が2つある製品を候補にします。
シングル1枚を温めるだけなら、マットなしでも足りることが多いです。
ベッドの高さまでノズルが届かない
ベッドで使う場合、本体を床に置くと、ノズルやホースがマットレスの上まで届くかが問題になります。
ホースの長さや、ノズルの角度を変えられる範囲は商品ページの寸法で見ておきます。
ベッドの上に本体を置ける製品もありますが、置き方は取扱説明書の指示に従います。
温め用のコースを使っていない
多くの製品には、時間をかけて乾かすコースと、寝る前に短く温めるコースがあります。
冬に布団を温めるのが目的なら、温め用のコースや運転時間を選べるかを見ておくと、毎晩の使い方に合わせやすくなります。
温め終わってから歯みがきや片付けで時間がたつと、そのぶん布団は冷めていきます。
運転が終わる時刻と布団に入る時刻をそろえるだけでも、温まり方の感じ方は変わります。
終わる時刻を決めて運転できるタイマーがあると、この調整がしやすくなります。
後悔2:だんだん使わなくなった
使わなくなった買い方をふり返ると、次のような点が重なっていることがあります。

乾かす力だけを見て、毎晩の準備の手間を考えなかった
寝室のどこに置くかを決めないまま買った
家族が先に寝ている部屋で、寝る直前に使うつもりだった
準備と片付けの手間
毎晩使うつもりなら、準備と片付けが短く済むかどうかが、冬の間使い続けられるかの分かれ目になります。
マット式は温まり方の良さと引きかえに、マットを出す、広げる、たたむという手順が増えます。
週末や来客の前だけ使うのであれば、マット式の手間はそれほど気になりません。
置き場所
本体を寝室に出しっぱなしにするか、毎回収納から出すかで、選ぶ大きさが変わります。
商品ページで本体の幅・奥行き・高さと重さを見て、置きたい場所に入るかを先に測っておきます。
収納から出す使い方なら、軽くて持ち手のある製品のほうが、出すのがおっくうになりにくいです。
運転の音
運転中は、ファンの音がします。
音の大きさは製品ごとに違い、運転音の目安を載せている製品もあります。
家族が先に寝ている部屋で使うなら、寝る30分〜1時間前に温め終えておくと、音で起こす心配が減ります。
温める布団の枚数
家族の布団を何組も温めるつもりなら、1組ずつ順番に温める時間も考えておきます。
1組に30分かかるなら、3組で1時間半です。
毎晩そこまで時間を取れないと、結局は自分の布団だけになりがちです。
吹き出し口が2つあり、2組の布団を同時に温められる製品なら、この手間を半分にできます。
同時に温められるかどうかは、製品の説明に「2組同時」などの表示があるかで見分けます。
後悔3:思っていた使い方と違った
寝ている間も温めてくれると思っていた
布団乾燥機は、人が寝ていない布団を温めたり乾かしたりする道具です。
運転中に布団に入って眠ったり、寝ている間に運転し続けたりはしないでください。
運転中は吹き出し口や本体が熱くなるため、吹き出し口をふさがない、本体を布団の中に入れないなど、取扱説明書の注意を守ってください。
寝ている間の寒さまで防ぎたいなら、布団乾燥機で寝る前に布団全体を温め、寝ている間は電気毛布を弱く使う、という分担が合います。
掛け布団そのものが薄くて明け方に寒い場合は、布団乾燥機よりも掛け布団の見直しが先です。
電気代が気になって使わなくなった
布団乾燥機の消費電力は、製品によって数百W台と、電気毛布よりかなり大きめです。
ただし使うのは寝る前の短い時間なので、式で計算すると印象が変わります。
電気代は「消費電力(W)÷1000×使う時間(時間)×1kWhあたりの単価」で見積もれます。
たとえば600Wの製品を20分使うなら、600÷1000×(20÷60)で0.2kWhです。
50Wの電気毛布を8時間つけた場合の0.4kWhと比べると、温めだけの短い運転なら、電気代が大きく膨らむわけではないことが分かります。
1kWhあたりの単価は、検針票や電力会社のマイページに載っています。
布団の素材に使えるかを見ていなかった
布団の素材によって、使えるコースや温度を決めている製品があります。
羽毛・羊毛・化学繊維など、自分の布団の素材に使えるかは、取扱説明書で確かめてから使ってください。
電気毛布を敷いたまま使ってよいかも、製品ごとに決まっています。
温める以外の機能に引かれて大きな本体を選んだ
布団乾燥機には、衣類を乾かす、靴を乾かす、夏に送風で布団の熱を逃がす、といった機能を持つ製品があります。
どれも便利ですが、使わない機能のために大きな本体を選ぶと、置き場所に困って出番が減ることがあります。
冬に布団を温めるのが一番の目的なら、その使い方に要る機能だけに絞ったほうが、毎晩手に取りやすくなります。
衣類や靴にも使うつもりなら、専用の部品が付属しているか、別売りかを商品ページで見ておきます。
冬の使い方に向く人、向かない人
足先だけが冷える人には、電気を使わずに足元を温められる湯たんぽのほうが合う場合があり、使い方の流れは「湯たんぽは就寝前・就寝中・朝でどう使うか、足元が冷える夜の使い方と種類の選び方」の記事にまとめています。
寝ている間も温めたい人は、「電気毛布は掛けと敷きのどちらを選ぶか、電気代の目安と使うときの注意」の記事が判断の参考になります。
布団乾燥機は「寝る前に布団全体を温める道具」と割り切れる人ほど、冬の間使い続けられます。




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